2026年7月28日〜30日の3日間、愛知県にてGlobeHand Project主催の「ドイツ・ハンドボールサマーキャンプ2026」を開催しました。
全国各地から集まった中学生32名が参加。
そして今回、ドイツから来日してくれたのは、世界のトップレベルで長年指導を続けてきたヴェリミール・ペトコビッチ氏と、GlobeHand Projectのチャレンジツアーでもお世話になっているスタニスラフ・ツイコフ氏です。
単に「海外のコーチからハンドボールを教えてもらう」だけではない。
世界のトップレベルで培われてきた考え方や基準に、日本の育成年代の選手たちが直接触れる。
そんな環境を日本につくることが、今回のサマーキャンプの大きな目的でした。
全国から32名の選手が愛知へ
今回のサマーキャンプには、地域も所属チームも異なる選手たちが集まりました。

普段は違う環境でハンドボールをしている選手たちが、3日間同じ場所で生活し、一緒にトレーニングする。
最初は緊張していた選手たちも、時間が経つにつれて少しずつコミュニケーションが増えていきました。
そしてトレーニングが始まると、求められたのは単に「言われたことをこなす」ことではありません。
見る。考える。判断する。コミュニケーションを取る。そして、自分でプレーを選択する。
ペトコビッチ氏のトレーニングでは、選手たちが常に判断を求められます。
最初は戸惑っていた選手たちのプレーが、3日間の中でも少しずつ変化していく姿が印象的でした。
世界トップレベルの指導者から直接学ぶ

ヴェリミール・ペトコビッチ氏は、ドイツ・ブンデスリーガをはじめ、長年ヨーロッパのトップレベルで指導してきたハンドボールコーチです。
今回のキャンプでは、守備、攻撃、速攻、1対1、判断、コミュニケーションなど、さまざまなテーマでトレーニングが行われました。
しかし、本当に選手たちに伝えられていたものは、個々の技術だけではありません。
「なぜ、そのプレーをするのか」
「相手を見ているか」
「仲間とコミュニケーションを取っているか」
「次に何が起こるのかを考えているか」
一つひとつのプレーに対して、選手自身に考えることを求めていました。
正解を教えて、その通りに動かすのではなく、選手が状況を理解し、自分で判断できるようにする。
3日間を通して、そんな育成の考え方を何度も感じました。
ハンドボールだけではない3日間
今回、私たちが大切にしたかったのは、コートの中だけではありません。
全国から集まった仲間と食事をする。
同じ部屋で過ごす。
普段は対戦することのない選手と一緒に練習する。
海外の指導者とコミュニケーションを取る。
自分から質問してみる。
こうした経験も含めて、すべてがサマーキャンプだと考えています。
ハンドボールが上手くなることはもちろん大切です。

でも、スポーツを通して新しい人、新しい価値観、新しい世界に出会うことも、育成年代の選手たちにとって大きな財産になります。
指導者向け講習会も開催
今回のサマーキャンプでは、選手向けのトレーニングだけでなく、日本の指導者を対象とした指導者講習会も開催しました。

講義だけではなく、実際のトレーニングを見ながら、
「なぜ、この練習をするのか」
「育成年代で何を大切にするのか」
「選手にどのように働きかけるのか」
といった部分まで学べる機会となりました。
選手だけに海外の環境を届けるのではなく、指導者にも世界の考え方を届ける。
そして、その指導者が地域に戻り、また多くの選手たちへ還元していく。
これもGlobeHand Projectとして、今後さらに大切にしていきたい取り組みです。
「海外へ行く」だけが世界とつながる方法ではない
GlobeHand Projectではこれまで、チャレンジツアーを通して日本の中学生たちをドイツへ送り出してきました。
もちろん、実際に海外へ行くことでしか得られない経験があります。
一方で、すべての選手がすぐに海外へ行けるわけではありません。
だからこそ、
世界へ行く機会をつくる。
そして同時に、
世界を日本へ連れてくる。
この両方をつくっていきたいと考えています。
今回のサマーキャンプは、その新しい一歩になりました。
まだ何者でもなくていい
今、全国大会に出ているか。
選抜選手に選ばれているか。
強豪チームに所属しているか。
もちろん、それらも一つの大切な評価です。
でも、それだけで子どもたちの未来が決まるわけではありません。
今の実績だけではなく、
「もっと上手くなりたい」
「世界を見てみたい」
「挑戦してみたい」
そんな気持ちを持つ選手にも、世界につながる最初の扉をつくりたい。
それがGlobeHand Projectの目指しているものです。
今回参加してくれた33名の選手たちにとって、この3日間がゴールではなく、新しい挑戦のスタートになってくれたら嬉しく思います。
参加してくれた選手の皆さん、送り出してくださった保護者の皆さま、指導者の皆さま。
そして日本まで来てくださったペトコビッチ氏、スタニスラフ氏をはじめ、このキャンプに関わってくださったすべての皆さま、本当にありがとうございました。
今後、このブログではサマーキャンプで実際に行われたトレーニングや、ペトコビッチ氏が選手・指導者へ伝えた言葉、ドイツと日本の育成環境の違いなどについても、少しずつ紹介していきます。
世界を目指したいと思ったとき、その一歩を踏み出せる場所を。
GlobeHand Projectは、これからも子どもたちと世界をつなぐ挑戦を続けていきます。


